どれくらい打ち合っただろうか、夢の中の出来事のようにラウンドが重なっていく。
鼻血か、それとも口の中が切れているせいだろうか、 鉄のような匂いがする。
インターバルでマウスピースを出されたが、まるで納豆のように血と唾液の
糸が引くのが見えた、普段ならそれを見られるのは恥ずかしい事なのだが、今は
どうでもいい、ただ口の中にマウスピースがあるというだけで不快なので、洗ってくれると
気持ちが良い。

またゴングが鳴り、口にマウスピースが入れられる、すぐに口の中で血と唾液に
まみれている様子が分かる、不快感だ。
向き合い、打ち合う。いったい自分は何をしているんだろうか。
練習の通りにパンチをブロックし、相手にぶち込む。
マウスピースが相手の口から飛び出る、私のマウスピースと同じように
血にまみれて汚らしく見える。
それが跳ねるのをじっと見ていたせいで私は強烈なアッパーを食らってしまった。
目の前が真っ白になりかけ、視界にはじけ飛ぶマウスピースが入った。
真っ赤だ、血の筋じゃなく、全体が真っ赤に染まっている。
マウスピースは落ちてきてじょじょにアップになり、私の口にガポッと入った。
勢いよく入ってきたため、吐き気を催しすぐに下に吐き出した。
そしてダウン、もう立てないかもしれない。
血と汗と、そして私は涙を流している、くやしいからではない。
もう何がどうなっても良い、勝ち負けでは無いのだ。
相手も血と汗を飛び散らせている、一種の私とのSEXのようなものだ。
倒れたからといって負けではない。
気持ちよかったよ、また試合しよう、今回は私の負けだけれども。

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